Blue Velvet ☆ 音彩ブログ

As time goes by.~日々の残像~ここは日常のヒトコマを切り取る場所。日々の想いや感じたままの言葉の置き場所。

スポンサーサイト 

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

category: スポンサー広告

TB: --    CM: --    

「敗者」 

俳優松山ケンイチの手による「敗者」を読了する。

これは2012年NHK大河ドラマ「平清盛」出演の1年にそって書き綴られたエッセイ。
低視聴率だったから「敗者」なのではない。
それをたったの1年で演じたが十二分に演じきれなかっただろう松ケンからの、逆説的なメッセージなんだろうと受け取った。

-あとがきより引用-

「父になってみて、成功か失敗かということよりも、本気か本気でないかの方が大事だと確信できたことは、自分にとっても大きな変化だった。」

敗者
敗者松山 ケンイチ

新潮社 2013-02-28
売り上げランキング : 199994


Amazonで詳しく見る
by G-Tools


それにしても彼の文章は非常に清らかであり欺瞞がない。
この男が演技者として、まだまだ高みに登っていかんことを一ファンとして祈らずにはおれない。
自分にとっても「清盛」のドラマは、なんだか他人事ではないドラマだった。
一度50歳で死の淵をさまよった清盛が、再生して、そのあとでようやく手に入れた「武士の世の頂点」が、もはや武士の望んでいるものではなかったということ、それは清盛自身がもはや以前の武士ではなかったからで、全国では打倒平家ののろしが見え隠れし始めている、朝廷からも平家を疎んずる声が出ている、そんな皮肉。
そして、滅びてゆくだろう平家の行く先を知りながらも自らは死ななければならないというジレンマ。

「まだ武士の世は出来ていない。わしがおらねば武士の世など出来ぬ」
熱病で63歳で死んだのに生霊になって現れ、そう言う清盛に、西行はこんなふうに語るのだ。
「皆そうだ。清盛に思いを託した者たちもみなそのように思いながら死んでいったのではないか」と。
そして、その言葉を聞いて、清盛は、もう敗けてもいいのだ、と、悟る。

そうやって、ひとつの命が滅しても志は水脈の下でも引き継がれてゆく。
自分が死ぬ時が来て、そんなふうに感じたりできるのだろうか?
まったく先は不透明だけど、そんな景色に出会えればなんて素敵なんだろうと思った。
とにもかくにも、生きてゆくということは、なんと難しく、そして楽しいのだろう。


遊びをせんとや生れけむ 戯れせんとや生れけん
  
   遊ぶ子供の声きけば 我が身さえこそ動がるれ



・・・と続く。


これは、清盛が好んだわけでもないが、テーマソングのように使われていた。


NHKのチーフ演出 柴田岳志氏は、以下のようにHPで述べている。

この歌をわれわれは、「生きていればいろいろ大変なことはあるけど、子どもが遊ぶように夢中になって生きようよ」という意味にとらえ、ドラマの節々に登場させています。
最初は清盛の母・舞子(吹石一恵)が子守唄として歌います。
次は、白河法皇(伊東四朗)の愛妃である祇園女御(松田聖子)が、舞いながら歌います。
その後は、白河法皇のひ孫である雅仁親王(松田翔太)がまた別のバージョンで歌います。
これは1年をかけて、つないでいきます。
さまざまな人物が、いろいろな状況下で、それぞれ違う聞こえ方をしながら、でも、「どうせ生きるなら夢中になって楽しみながら生きようよ」というメッセージを伝えていきたいと考えています。
この今様は、今回のドラマを企画する上の大きな原動力であったし、作品のキャッチフレーズであり、テーマです。


・・・ なるほど。

またまた原田芳雄さんのことを思い出した。

その場(映画の現場)で楽しく遊ぶこと、それが一番だ。
現場でいかに楽しく遊んで遊ばせてもらうか、それが一番大事なんだよ。
そこから全てが始まるんだから。
映画はな、仕事ではなく遊びなんだ。
そんなふうにいつも芳雄さんは言っていたそうだ。

人生イコール映画が一生かけての遊びって言い切れた、それってすごいことだ。
自分に置き換えてみると、「人生そのものが博打ですからね」とは言ったことはあるけど、
今、この瞬間に死ぬことになったとしても、まだまだ残念ながら「いやあ、うまいこと遊ばせてもらいましたよ」とは言えそうもないな。


スポンサーサイト

category:  ├ Books

thread: 読書メモ  -  janre: 本・雑誌

tag: 松山ケンイチ 
TB: --    CM: --    

お知らせ 

まずは、このブログをご愛顧いただいていた皆様にはご心配をおかけしましたが、
このとおり生きていますのでご安心を(笑)

更新がぷつんと切れてもう4ヶ月になっちゃいましたね。
エントリーを構成していくのに、妙に時間がかかっちゃうようになってしまったんですよね。
おいおい、そんな大したこと書いてるわけでもないのに(笑)
ネタを寝かせてるうちに興味が移ったり、なんか勢いが削がれたりで、
いろいろ再構成しているうちに月日が過ぎて萎えていってしまったな、ってものも多々あります。
年明け早々娘の結婚に始まり、10日も経たぬうち母の急逝・・・・・
3月の新規事業立ち上げ等々、公私にわたりいろんな変化もありましたし。
そんな中でも会社のFB更新を滞るわけにもいかず、
そしたらね、そちらのほうが加速度ついちゃってまあ、4ヶ月も経ってしまった、とそういうわけなんです。

なので、会社のFB更新がメインになりますが、こちらのブログも不定期ながら更新していこうと考えています。
自分の中でもただただ、書き殴るように言葉にしようってその意志だけなんですけどね。
このブログ、今後ともご愛顧いただけるようであれば幸いです。

category: 【 随筆的なサムシング 】

TB: --    CM: --    

PROFILE

Comments+Trackback

月別アーカイブ(過去ログ)

カテゴリ

タグクラウドとサーチ

ご訪問ありがとうございます

Welcome to Flag Counter!

フリーエリア

【免責事項】

Memorial,Steven Paul Jobs

検索フォーム

RSSリンクの表示

リンク

QRコード

Twitter

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。